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見落としてた「、」

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お疲れ様です。

海老澤です。

キミジャグ第12回公演『リライト』無事終演いたしました。

たくさんのご来場、本当にありがとうございました。

PARK IS、素敵な会場でした。

4階まで何度往復したことでしょう。

ついた筋肉も、笑う膝も、今となってはいい思い出です。


さてさて、今回頂いた“ヤエコ”という役。

最後の人類、頭のいい科学者たちしかいない狭い研究室にいる、たった一人の凡人。

何も分からない状況で、来ないかもしれない未来に震え、愛する人はロボットに夢中。

自分の存在意義を探し続け、あがき続けた、カナリアやタヤマとはまた違った孤独で不器用な女。


こいつぁ、久々に苦労しました。

本をもらった時、一番に共感した役であったにも関わらず、はじめはそれをうまく“ヤエコ”の人格と結びつけることが出来ませんでした。

自分にも似たような感情はあるはずなのに、表面的には理解できてるはずなのに、どうしても同じ気持ちになれない。

ここまで切実に“愛されたい”と叫ぶ気持ちが分からない。

どんどん分からなくなってうまく出来なくて、一時私まで“ヤエコ”をウザイ女だなぁと思うようになっていました。

そうこうしてる間にあれよあれよと準備におされ、たいして台本を読み込むことも出来ぬまま会場入り。

こんな調子でちゃんと“ヤエコ”を出来るのか、不安だけが残る一方です。

しかし、現場で建てられた舞台装置と完成された映像を見て、一気に世界観が見えてきました。

実際、そこで動いて喋って、発見することの多いことと言ったら!!

言葉には出さないけど、物凄く大きな不安と孤独に押しつぶされそうなヤエコ。

本当は全部知ってるのに、自分が惨めにならないように知らないふりを通す強がりヤエコ。

実は本番前の練習で、セリフが全然出てこなくなっちゃって、怖くて出番前の袖で台本の確認をしていたのですが、これがまたよく読むと面白いくらいセリフのひとつひとつに彼女の背景が見えてきて、次から次へと気持ちが理解できてくる。

お恥ずかしい話ですが、セリフの途中に見落としていた「、」があって、それを出番前の袖で気づくという…。

どんだけ台本から逃げてたんだ自分。

その「、」のあるなしで、随分セリフが言いやすくなったことは言うまでもなく。

そんなこんなで千秋楽には、もう“ヤエコ”が大好きになっていました。

舞台では“鬼の子”“やりマン”などど囁かれ、嫌われ者な彼女でしたが、見てる誰かには彼女の孤独と葛藤が伝わればいいなと。

アンケートで、『ヤエコの人間臭さが好きです』、『ヤエコの“愛されたい!”って気持ちがビシバシ伝わってきた』って書いてくれた方がいて、本当にありがたかったというか、すごく、すごーーーく嬉しかったです。

ああ、よかった。

それに舞台袖で、トミハラとかオトベとかのセリフよくよく聞いてたら、なんだ、ヤエコ何だかんだ言いながら愛されてんじゃん。と、安心しました。


“ヤエコ”という人間がちゃんと掴めたのは、あの舞台班の物凄い舞台装置と、流れるだけで涙が出そうになる佐川さんの作った映像の素晴らしさのお陰です。

あれがなかったら、今頃ヤエコは成仏できずに…ガクガク((゚゚дд゚゚ ))ブルブル!!

本当は、それがなくても自分で何とかしなくちゃいけないのでしょうけどね。

まだまだですな。

本当にいろんなものに助けられました。

ありがとうございます。


今回、私の好きなシーンは、言葉の雨が降ってくる中、カナリアが研究室で一人覚悟を決めるシルエットのシーン。

映像・音響と合わせて、鳥肌の立つような切ないシーンですね。

皆さんはどのシーンが印象に残っていますか?

後半へ続く。

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